Kaori Juzu(珠数かおり)が個展で魅せる豊潤なカタチ – 恵比寿 10月21日-11月5日

2023年10月21日(土)~11月5日(日)の間、恵比寿の《gallery deux poissons(ギャラリードゥポワソン)》にて《Kaori Juzu(珠数かおり)》の個展が開催されます。

 

「ロエベ財団 クラフトプライズ2023」ファイナリストの珠数かおり

デンマーク在住、バルト海に浮かぶ、ボーンホルム島を拠点に制作活動を始めて今年で15年目を迎えるという珠数かおり氏。

ユネスコ認定機関から“World Craft Region Bornholm”の称号を授与された世界初の島であり、工芸が盛んな土地として知られるボーンホルムで大自然に囲まれる日々を送りながら、ゴールドスミスとして国際的に活躍をしています。

今年は「ロエベ財団 クラフトプライズ2023」ファイナリストにも選出され、その作品には各方面から注目が集まっています。

 

七宝にテクスチャーを残した独自の作風

絵画的な美しい色のグラデーションと独特な質感、ユニークなフォルムがひと目見たら忘れられないような珠数氏の作品。その色彩や質感は、主に銅や鉄などに七宝を施すことで作られます。地金で形作ったベースに、七宝の釉薬の乾粉を吹きかけ、一色ずつ焼成、マットな質感を残すように焼成温度や時間を調整し、それを繰り返すことで複雑な色の重なりが生まれています。

高温で焼くと釉薬がしっかり溶けて七宝らしいガラス質の光沢が出ますが、あえてテクスチャーを残して仕上げたいためにこのような方法を編み出したとのこと。多くの作品を手がけることで、独自の作風が出来上がりました。

『――― 事象は変動します。時代が変わり、環境が変わり、状況が変わり、条件が変わり、家族が変わり、あらゆることが変わります。そうした中、生活と共にある島の自然は海へと繋がり、海は空とひとつで、そこから届く風に吹かれ暮らす普通の日々の中で、制作に専念する。素材と向き合う。作ることを楽しむ。可能性を信じる。この世にはまだ存在しないカタチを模索し続ける。それは魂を揺さぶる余韻の瞬間をつかむような途方もないことですが、こうした暮らしと制作活動にはミスではなく「想定外」が生まれ得る余白があります。これら全てを包容し「時」は、これまでもこれからも変わることのないリズムで移りゆくのです。』――― 珠数かおり

 

雄大な時の流れを感じる『FOUNTAIN OF TIME』

『FOUNTAIN OF TIME』と題された本展では、地中から出てきた古代のものをイメージしたという雄大な時の流れが感じられるようなペンダントをはじめ、ブローチ、リング、ピアス、ウォールピースなど、制作過程で「想定外」を受け入れることでより豊潤となったさまざまなカタチが並びます。

注目のジュエリー作家によるドゥポワソンでの初めての個展、ぜひこの機会にいち早くその世界を堪能してみたいですね。

 


Kaori Juzu / 珠数かおり プロフィール

1978年福岡生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語学科卒業後、デンマークのボーンホルムのアートハイスクールなどで学び、2005年より数多くの個展、展示会に参加。デンマークに在住し、ゴールドスミスとして世界で活躍中。銅や鉄などに七宝を施し、独特な色のパターンと表面の質感を作り出し独自のジュエリーに昇華させる。洗練された技術の組み合わせによって、色の層が築かれ、独創的で新しい魅惑的な表現を生み出している。作品は、デンマークデザイン美術館やアート財団に収蔵されている。「ロエベ財団 クラフトプライズ2023」ファイナリストに選出。


Kaori Juzu Exhibition FOUNTAIN OF TIME
日時:2023.10.21 sat. – 11.5 sun. 12:00-18:00 ※Closed Monday
オープニングレセプション:10月21日(土)16:00-18:00
場所:gallery deux poissons
住所:東京都渋谷区恵比寿2-3-6 1F
URL:https://deuxpoissons.com/exhibition/kaori-juzu-exhibition-fountain-of-time/
お問い合わせ:03-5795-0451

*会期中一部の作品は、ONLINEからもご購入いただけます。


https://gallerydeuxpoissons.katalok.ooo/ja


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