
ホリデーシーズンを前に、心から“これが好き”と思えるジュエリーを迎えたい。そんな想いを叶えてくれるのは、誰もが知る有名メゾンよりも、むしろあなた自身の審美眼で選ぶ“隠れた名品”かもしれません。
今回JEWELRY JOURNALが取り上げるのは、いま人気を集める5つのブランドから、「一度手にすると手放せなくなる」逸品ばかり。 流行を越えて長く愛される理由、佇まいに宿る個性、そして日々の装いに寄り添う力——。そのすべてに、ジュエリーとしての本質が宿っています。
誰かの定番ではなく、“私だけの名品” を見つけるきっかけになれば嬉しいです。

talkative|FRINGE ピアス&ネックレス
コレクション「FRINGE」は、talkative らしいグラフィカルな線の美しさと、繊細に揺れる立体構造が魅力のシリーズ。一本一本の金線を丁寧に曲げて組み上げる構造は、軽やかでありながら存在感があり、シンプルな装いにも凛としたモード感を添えてくれます。
デザイナーが「FRINGE」に採用したのは、現在ではあまり目にする機会がないクラシカルな“ベネチアンチェーン”。細かな四角のコマが連なるこのチェーンは、滑らかな光沢と上品な伸びやかさ、チェーン同士がサラサラと絡まらないのも特徴で、FRINGEの直線的なモチーフと相まって、独特の陰影と立体感を生み出しています。

トレンドの大振りジュエリーやロゴデザインとは異なるアプローチで“線の美しさ”を探求する姿勢こそ、talkative の真骨頂。
ブランドを代表する人気シリーズでありながら、過剰に主張することなく日常にすっと馴染む──その絶妙なバランスが、流行が移ろっても色あせない。まさに“隠れた定番”と呼ぶにふさわしい理由です。
揺れるたびに表情が変わる陰影は、日々の生活に小さな高揚感をもたらし、特別な日だけでなく“毎日身につけたい名品”として愛され続けています。
talkative|FRINGE ピアス&ネックレス
FRINGE Pierce / Middle
素材:K18YG, Diamond
価格:169,400円(税込)
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素材:K18YG, Diamond
価格:121,000円(税込)
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MIZUKI|3アコヤパールラリアットネックレス
MIZUKI のジュエリーに共通するのは、装飾をそぎ落とした「静かな美しさ」。3アコヤパールラリアットネックレスは、その哲学をもっとも端正に映し出す一本です。
淡い輝きを放つアコヤパールと、ミニマルに引き締められたゴールドのライン。その絶妙な余白が、肌の上に上質なニュアンスを生み、装いに奥行きを添えます。一見シンプルでありながら、近くで見るほど細部の品格が立ち上がり、まとう人の佇まいそのものを美しく整えてくれる——そんな“静かな力”を秘めています。
シーンを限定しないのは、“揺れるように長さを変えられる”ラリアットならではの自由さゆえ。フォルムを変えるたびに表情が変わり、身につける人のムードや時間とともに、自然に“自分のジュエリー”へと育っていく感覚があります。首元にすっと沿わせても、長く垂らしてもしなやかに決まり、ドレスアップにも日常のTシャツにも寄り添う懐の深さが魅力です。

流行に左右されず、けれど古さを感じさせない。その理由は、MIZUKI が一貫して大切にしてきた「今日、昨日、そして明日のために”美しくあること」。必要以上に語らず、ただそっと存在し、ふとした仕草や表情の変化すら美しく見せる。自分らしさを穏やかに肯定してくれるような、そんな永続性のある名品です。
MIZUKI|3アコヤパールラリアットネックレス
素材:14KYG、 Akoya Pearl
価格:209,000円(税込)
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bororo|Rock Ring
“旅する宝石商”bororo は、世界中で出会った天然石の魅力を、そのままの姿に近い形でジュエリーへと昇華。同じ形がひとつとしてない石の個性を尊重し、自然の造形美をありのままに活かすブランド哲学は、多くのファンを惹きつけています。
その中でも「Rock Ring」は、bororo の精神と日本の高度な伝統技術が結実した象徴的な名品。山梨・甲府の伝統工芸士が手がける「同摺り(どうずり)」という特殊技法によって作られており、本来は硬度の異なる素材同士をぴたりと擦り合わせ、一体化させる極めて高度な手仕事が必要とされます。
石の自然な形を崩さず、金属と有機的に馴染ませるこの技法は、宝飾の本場・甲府でも限られた職人しか扱えないもの。“自然の造形” と “人の技” がどちらも引き立つ唯一無二のフォルムが生み出されています。

同じ石・同じ形が存在しないため、手にした瞬間からそれは世界にひとつだけのジュエリーとなり、時間とともに愛着が深まっていきます。
流行やスタイルに左右されない、圧倒的な独自性。Rock Ring は、まさに「長く愛せる名品とはこういうものだ」と語りかけてくる存在です。
bororo|Rock Ring
Rock Ring – Smoky Quartz
素材:SV, K18YGメッキ, Smoky Quartz
価格:143,000円(税込)
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SIXTH NIGHT|Arabesque Diamond White Gold Earrings
2025年にローンチした日本発のブランド、SIXTH NIGHT。日本の伝統技法である和彫りと、自然や文化から着想を得た詩的なデザインを掛け合わせることで、静けさの中に凛とした強さを宿すジュエリーを生み出しています。
「Arabesque Diamond White Gold Earrings」は、その象徴ともいえるシグネチャーピース。古来より“繁栄”や“豊穣”を意味してきた唐草模様を、職人の手で繊細に和彫りし、ホワイトゴールドの弧を描くフォルムにそっと重ねています。

ロジウムメッキを施さず、K18ホワイトゴールド本来の色がゆっくりとスモーキーに変化していく仕立てもSIXTH NIGHTらしいこだわり。金属の経年変化、和彫りの陰影、ダイヤモンドの光。それらが時とともに少しずつ深まり、“自分のジュエリーへ育っていく” 感覚を味わえます。
華美ではなく、けれど確かな存在感を持つ。流行の外側で、身につける人の物語とともに成熟していく――そんなタイムレスな美しさを宿した名品です。
SIXTH NIGHT|Arabesque Diamond White Gold Earrings
素材:K18WG、K18YG、Diamond(VS)約0.10ct
価格:807,400円(税込)
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Hirotaka|Double Pearl Ear Cuff
2010年、ニューヨークで誕生した Hirotaka は、東西の感性や自然界のフォルムを巧みに融合させ、都会的な強さを帯びたミニマルジュエリーを発信。いまや数多くのスタイリストや編集者が指名する、トレンドを牽引するブランドのひとつとして広く知られています。
「Double Pearl Ear Cuff」は、そんな Hirotaka の美学を端的に示す名品。一見シンプルな構造ながら、耳に沿うラインとパールのバランスが絶妙で、身につけるだけで表情が変わる“計算されたミニマリズム”が魅力です。
“孤高の存在感” と “重ね付けの調和” の両方を持ち合わせるこのイヤーカフは、1点で耳元を品よく引き立てる力がありながら、複数のピアスやイヤーカフとのレイヤードにも自然に溶け込み、むしろスタイルを更新してくれる柔軟さがあります。パールの柔らかさとメタルのシャープさが生むコントラストが、フェミニンとモードの間を軽やかに行き来させてくれるのです。

装いが変わっても、その時々の“自分らしさ”に寄り添い続けてくれる。Hirotaka が支持される理由を凝縮した、まさに長く愛せる現代的な名品です。
Hirotaka|Double Pearl Ear Cuff
素材:K10YG, Akoya Pearl
価格:59,400円(税込)
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今回ご紹介した5点は、どれも華やかさやロゴ、流行性で勝負するのではなく―― 素材の良さ、作り手の技、そして“身に着ける人の個性”を大切にしたジュエリーです。
選ぶ人の個性と時を刻む、“隠れた名品”との出会い。
誰かのスタンダードではなく、「私が、好き」と思える唯一無二の一品に、ホリデーギフトとして、あるいは、自分へのご褒美として出会えることを願っています。