驚きとここちよさが同居する”異色素材”アクセサリー特集

アクセサリーというと、宝石、貴金属、ビーズなどのアイテムを想像しがちですが、その表現素材は実に多岐にわたることをご存じでしょうか?

特に、デザイナーズジュエリーでは、そのデザイナーならではの自由な発想で、装飾品ともファッションとも、そしてアート作品ともとれるような素材のアイテムに出会うことがあります。

今回は、素材の壁を超えて表現されるアクセサリーの数々をご紹介していきます。

異色な素材から生み出されるアイテムには、デザイナーの美に対するこだわりや、素材への共感、新しいものへと向かう探究心が溢れています。その素材の繊細な部分を引き出し、アクセサリーへと昇華するデザイナーの手腕にはいつも驚かされますが、着用してみると肌馴染みも良くしっくりくるのもまた面白いアイテムばかりですので、ぜひお楽しみください。


自然の息吹が残る”WOOD”

軽やかに揺れる《ARRO》のウッドビーズ

どこか遠くの架空の楽園”ARRO”には、美しい鳥や虫たちが宙を舞い、地面にはユニーク造形の植物たちが豊かな色彩を放っている。そんな世界観を存分に発揮する《ARRO(アロー)》が新たに生み出したのは、宙を舞う種子がコンセプトのジュエリーです。

目を引く大きなウッドビーズをメインに据え、そこに寄り添う繊細な刺繍との対比が美しいデザインに仕立てています。

Embroidery earrings KALA ¥18,700 | https://www.arroarro.com/items/53361000


《KARIN》木とダイアモンド・真珠の異色の組み合わせ

自然界では別々の場所で育まれる木とダイアモンド・真珠を組み合わせたWOOD PEBBLEシリーズ。自然の中に身を置いて木々のざわめきを聴き、木漏れ日を感じる時の幸せな気持ちをそのまま身につけたいとの想いで制作されています。

小石の形をモチーフにした木のパーツは、小石が川で転がるうちに滑らかな形になるように、木片を箱の中でガラガラ回転させて制作するという変わった手法で作られているそうです。  

WOOD PEBBLE with DIAMONDピアス ¥22,000(シングル) | 2022年7月27日(水)〜8月2日(火)伊勢丹新宿店本館1階=アクセサリー/プロモーション2にて開催されるLIMITED STOREにて販売いたします。


木々が経てきた時間を切り取った《INHERENT:PATTERN》

日本各地の広葉樹を基素材に、独自の手法で作る《INHERENT:PATTERN(インヒレント:パターン)》より、独自加工の木部を漆で包んだURUSHIコレクションのリング。広葉樹の一種である漆の木から採取された漆との出会いから生まれた本作は、黒漆・白漆・乾漆の3種の漆を伝統的な工法で塗師に側面と裏面に丁寧に塗布しています。

INHERENT:PATTERN(インヒレント:パターン)》は今年、世界三大デザイン賞の一つとして国際的に権威のある iF DESIGN AWARD 2022を受賞。約11,000件の応募の中からプロダクト分野において高い評価を得ています。

DD:WW ring sizeM gradation / URUSHI ¥31,900 | https://inherent-pattern.katalok.ooo/ja/items/50272


サスティナブルな視点も魅力の”革”

異素材使いに定評のある《moca.arpeggio》が魅せるレザー

「素材の特性を生かしてアクセサリーに仕立てる」をブランドコンセプトに、フェザーを中心にジュエリーを展開する《moca.arpeggio(モカアルペジオ)》。ヤマアラシのトゲや古代のローマングラスのシリーズなど珍しい素材にもチャレンジするデザイナーがその色味と質感に一目惚れした「豚革」のコレクションです。

七夕飾りの「貝飾り」から着想を得たデザインで革を立体として表現しているので、インパクトのあるボリューム感ながら、軽いつけ心地。一点で主役になるタイプのアイテムです。

Kaikazari Necklace ¥26,400 | https://moca-arpeggio.stores.jp/items/6283653d2772b96eb73fa6db


暮らしの副産物の豚革を蘇らせる《Selieu》

自然をモチーフに、日本・東京の名産である、暮らしの副産物の豚革をメインに使用したジュエリーブランド《Selieu(セリュ)》。東京の墨田区で加工、染色された豚革は、柔らかく耐久性があり、発色の美しさが魅力です。

結婚式のフラワーシャワーをイメージした白いお花が連なるピアスは、繊細で可憐な表情。レザーの重みを感じさせないデザイン性の高さも印象的です。

Shower Earrings ¥33,000 | https://new-jewelry.shop/items/5ea287900fe7192c9f074cce


皮革と金属《toi bonheur》が捉える柔と剛の融合

皮革と金属を組み合わせ、柔と剛の融合によって生まれる唯一無二の表情を表現する《toi bonheur(トワボヌール)》の”Mother leaf・マザーリーフ”をモチーフにしたイヤリング。

皮革に存在する天然由来のシワや個体差を、天然石のインクルージョンと同様と考え、その個性を活かしたデザインを施しています。普段使いからフォーマルまで、幅広く楽し

まざーりーふ・gold × navy ¥17,600 | https://toibonheur.thebase.in/items/42276241


ボリューム感と付け心地の良さを兼ね備える”アクリル”

目を引くサイズ感と重ね付けを楽しめる《JUTIQU》

”Everyday Chic”をコンセプトに、透明な樹脂にキュービックジルコニアや樹脂パールを閉じこめ、たっぷりとしたボリューム感と華やかさをプラスしてくれる《JUTIQU(ジュティク)》のジュエリー。

パールが浮遊するようにアクリルの中にデザインされているこちらのイヤカフは昨年発表されたEssenceシリーズの新作。は職人の卓越した技術を集結して実現しています。レイヤーコーディネートが可能なデザインが特徴なので、その日のスタイリングに合わせてカスタマイズし、これからの季節の耳元を演出してみては。

Essence Earcuff 1 _ S size ¥15,400 | https://jutiqu-shop.com/?pid=156386770


《KIRAYURINA》が得意とするアクリルと木材のコンビネーション

アクリルと木のタモ材の融合を得意とする《KIRAYURINA(キラユリナ)》のブローチの中でもユニークな異彩を放つ遊び心たっぷりの一点。四角と丸が交互に連なったフリル状のプラスチックを木材にランダムに差し込むことで作られており、シンプルな構造ながら陰影もアクセントになり角度によっても表情を変えます。

彩度の高いブルーが白いTシャツなどにも映える、夏にもぴったりのブローチです。

acryl_frill_blue Brooch ¥25,300 | https://gallerydeuxpoissons.katalok.ooo/ja/items/52882


《serial number》透明感をプラスして夏の抜け感を

「足しすぎず、引きすぎず、心地よく」をブランドコンセプトに、さまざまな素材でミニマルなデザインのヘアアクセサリーを提案する《serial number(シリアルナンバー)》。

まるで透き通った氷の様に涼しげな見た目をもつ、”-koori-(こおり)”シリーズのバレッタは、職人の手で生み出される、アクリルの絶妙な曲線が美しい一品。上質なアクリルを使用しているので、透明度が高いクリア素材を通して、毛流れやハイライト/ローライトといった動きがみえるのも魅力です。

Kanzashi Barette -koori- クリア ¥11,000 | https://culet-web.shop/?pid=150425518


多彩な表情を見せる天然素材の”糸・紐”

《sumiiro》ならではのヘンプ(麻)とシルバーの合わせ

素朴な印象が強い素材”ヘンプ”を、シルバーと組み合わせた《sumiiro(スミイロ)》のブレスレット。天然素材ゆえに生まれる糸の太さや大きな色のムラを風合いとして活かし、一本一本丁寧に編み上げ、ジュエリークオリティに仕上げたシンプル&シャープなシルバーとあわせることで、すっきりと洗練されたデザインに仕上げています。

ゆるすぎず、堅すぎず、気軽に使いやすいアイテムなので、年齢性別問わず楽しめそうです。

ブレスレット(縞×濃藍)¥18,500 | https://www.iichi.com/listing/item/2253417


《jungjung》作家自ら染め上げたコットン100%の糸

糸編家《jungjung(ジュンジュン)》によるアジサイのブローチは、作家自ら糸を丁寧に染め、一つ一つ編み上げられた作品です。

梅雨に咲くその花は、この季節の憂鬱さを魅力に変える程の美しさを持ちます。小さな花弁達をかぎ針で丁寧に編み込み、見事にそのフワリとした大輪感を作り出しております。涼しげな色彩は胸元をそこはかとなく華やげ、軽いつけ心地は素材を選びません。

アジサイブルーブローチ ¥40,700 | https://gallerydeuxpoissons.katalok.ooo/ja/items/42338


どの素材もインテリアやファッションでは馴染みのある素材ですが、ジュエリーデザイナーの視点で捉えるとまた一層洗練された魅力を発揮していると実感できるアイテムの数々。

これからの季節はファッションも薄手になるので、異色素材のアクセサリーを取り入れて、アクセントをつけてみてはいかがですか?


大胆に楽しむ春の新作ジュエリー Vol.2 – 指元をガラリと変えるカラーストーンリング


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