
2026年7月15日(水)〜8月16日(日)の期間、SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)にて、エルメス財団によるスキル・アカデミー「金属に学ぶ、五感で考える:夏のオープンクラス」が開催されます。

金属を入り口に、手仕事と創造性を見つめ直すプロジェクト
スキル・アカデミーとは、自然素材に光を当て、それに関わるスキル(職人技術や手わざ)の伝承、拡張、共有を目指すエルメス財団のプログラムで、2014年よりパリで開催しています。
木や土に続き、2025〜2026年は「金属(メタル)」をテーマに設定。書籍『Savoir & Faire 金属』の出版をはじめ、展覧会やワークショップなどを通して、素材そのものへの理解と、ものづくりに宿る知恵や技術を多角的に紹介してきました。
今回開催される「夏のオープンクラス」では、アート、建築、クラフトなど異なる分野を横断しながら、金属という素材が持つ可能性を五感で体験できるプログラムが展開されます。

金属の科学と芸術が交差する3組のアーティストによる展覧会「結合」
本展の中心となるグループ展「結合」では、金属のミクロな構造や性質、さらには科学技術の歴史を参照しながら、独自のアプローチで金属と向き合う3組のアーティストを紹介します。
レオノール・セラーノ・リヴァスは、植物に電気鋳造(エレクトロフォーミング)の技法を用いて金属の被膜を形成し、朽ちゆく植物へ”第二の皮膚”を与える作品を発表。無機物である金属と有機物である植物が共生するような、新たな生命のあり方を思わせる幻想的な風景を生み出します。
一方、Playfoolによる金属の甲羅をまとったカメ型ロボットは、周囲の環境や人の存在に反応しながら自律的に動き、来場者とのコミュニケーションを試みます。作品に触れ、応答する体験を通して、私たちが日常生活の中で電気や電子機器を介し、目には見えない金属の働きと密接に関わっていることをあらためて認識させてくれます。

さらに、花火師としても活動する島田清夏は、金属元素が熱によって発する「炎色反応」に着目。私たちが美しい色彩として楽しんでいる花火の光が、それぞれ異なる金属元素によって生み出されていることを手がかりに、花火という文化の背後にある物質性や科学的現象へと視点を広げます。
科学、工芸、テクノロジー、芸術が交差する作品群を通じて、普段は意識することの少ない「金属」という存在を、新たな視点から捉え直す機会となりそうです。
ジュエリー制作ワークショップにも注目
関連企画として、SKACの建築を手がけたDAIKEI MILLSとともに足場を組み建築づくりを体験するワークショップや、ジュエリーデザイナー・奥山慎氏によるジュエリー制作ワークショップを開催(いずれも要事前申込)。
また、中学生・高校生を対象に実施された「春のワークショップ」の成果展示も同時開催されます。参加者が金属に触れながら紡いだ言葉や制作の記録、実際に使用した道具などを通して、素材と向き合うプロセスそのものを紹介します。
金属を単なる素材としてではなく、科学や工芸、アートをつなぐ存在として捉え直す本プログラム。ジュエリーやクラフトに関心を持つ人にとっても、新たな視点やインスピレーションを得られる貴重な機会となるでしょう。
スキル・アカデミー「金属に学ぶ、五感で考える:夏のオープンクラス」
日時:2026年7月15日(水)~8月16日(日) 11:00~19:00
※休館日:月・火曜日(ただし7月20日(月・祝)、8月11日(火・祝)は開館)
場所:SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)
住所:〒125-0002 東京都葛飾区西亀有3-26-4
入場料:無料
主催:エルメス財団
URL:https://www.hermes.com/jp/ja/content/401293-maison-ginza-skillsacademy-metal-summer/