
2026年6月27日(土)〜7月12日(日)の期間、gallery deux poissons にて《Hiroshi Imura(井村裕司)》の個展「Hiroshi Imura Exhibition」が開催されます

生命と祈りをかたちにするジュエリーー
ジュエリー制作において約50年に渡るキャリアを持つ作家・井村裕司氏。1973年にヒコみづのジュエリーカレッジで金工を学び、その後は制作活動と並行して教育者としても数多くの後進を育成してきました。
長年にわたり道具や古いジュエリー、工芸品、書籍などを蒐集・研究しながら、素材や技法、歴史への理解を深めてきた井村氏。その制作の根底に流れるのは「生命や祈り」という普遍的なテーマです。直線的な造形から有機的な曲線まで幅広い表現を用いながら、日本の伝統的な金工技法と現代的な感性を融合させた独自のジュエリーを生み出しています。

日本の美意識から生まれた新作ブローチ
本展で発表される作品のひとつが、刀剣金工に見られる美しいヤスリ目から着想を得たシルバーのブローチです。
刀のハバキや中子に刻まれた筋目は、本来は加工の痕跡でありながら、日本では鑑賞の対象となるほどの美意識へと昇華されてきました。井村はその感動を自身のジュエリーへと取り込み、刀の反りを思わせる優雅な曲線とともに表現しています。
先人たちが日用品や工芸品に残した美意識との出会いを求めながら制作を続ける姿勢は、井村作品を貫く重要なテーマのひとつといえるでしょう。

鉄と金が語る素材の魅力
井村作品の大きな特徴は、素材そのものが持つ魅力を最大限に引き出すことにあります。
特に長年取り組んできた鉄は、人類の歴史と深く結びついた素材です。経年変化によって錆びていく鉄の性質を受け入れながら、その変化を美しさとして取り込む独自の表現を追求しています。一方で、古代から人々を魅了してきた金の柔らかな輝きにも強い関心を寄せ、鉄と金を組み合わせたミニマルなブローチなども制作しています。

鉄の表面には研磨や酸処理を施し、錆び付け、お茶で煮ることでタンニンと反応させながら黒く発色させるなど、多くの工程を経て完成へと導きます。木蝋や漆による仕上げまで含めた緻密な手仕事によって生み出される作品は、静謐でありながら力強い存在感を放っています。
本展では近作を中心に、これまでの代表作もあわせて展示。約半世紀にわたり探究を続けてきた井村裕司の創作の軌跡を一望できる貴重な機会です。素材への深い洞察と、日本の美意識への敬意から生まれる作品群を、ぜひ会場で堪能してみてはいかがでしょうか。
Hiroshi Imura Exhibition
日時:2026年6月27日(土) – 7月12日(日) 12:00-18:00 ※月曜休廊
場所:gallery deux poissons
住所:東京都渋谷区恵比寿2-3-6 1F
URL: https://deuxpoissons.com/exhibition/hiroshi-imura-exhibition/
お問い合わせ:03-5795-0451オープニングレセプション:
2026年6月27日(土) 17:00-19:00作家在廊日:
6月27日(土)、28日(日)、7月4日(土)、5日(日)、11日(土)、12日(日)
※在廊日時は変更する可能性がございますので、最新の情報はSNS、もしくはギャラリーに直接お問い合わせください。※会期中、一部の作品はONLINEからも購入可能。
(販売開始予定日時:7/1 (wed) 12:00 – )
https://gallerydeuxpoissons.katalok.ooo/ja
Hiroshi Imura | 井村 裕司
熊本県生まれ。1973年ヒコみづのジュエリーカレッジで金工を学ぶ。1975年より同校にて講師として勤務。1996年ワールド・ゴールド・カウンシル、トレンドブック製作に参加。同年、公益財団法人美術院制作の仁王尊像体納経用経筒制作。2012-13年JTOジュエリーデザインコンテスト審査員、2013年国際技能競技大会(ドイツ)エキスパートなど、多方面よりジュエリーに携わる活動を国内外にて展開。2000年以降の主な展覧会に、2001年「ミクロメガス展」Munich (GERMANY) / New York (USA)、2008年「新しい金工の美」石洞美術館、2010年「金属藝術の輝き」石洞美術館、2019年「WERKZEUGE DES HANDWERKS」Galerie Handwerk ミュンヘン(GERMANY) 他多数。パブリックコレクション:Crafts Museum (U.S.A.) 、Pinakothek der Moderne (GERMANY) 、
石洞美術館 (JAPAN)