Why decorate?

象牙

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アイボリー。象牙色。大好きな色のひとつです。

古くからその加工のしやすさと温かい風合いが愛され日本でも珊瑚や鼈甲に並んで工芸品の素材として用いられてきた象牙ですが、今日では乱獲による絶滅から象を保護するためにワシントン条約で採取が禁止されており、希少性の高い素材となっています。象牙のほかにもそういった素材は多くあり、飾ることへの欲望が自然のサイクルを乱してしまうことについては職業柄向き合って考えなければならない問題です。一方で近頃では象牙の風合いに限りなく近い質感を再現した素材もできており、象牙風のアクセサリーを安く手に入れることができます。本物の質感には勿論かなわないのでしょうが、本物から学び、生まれる新しいもの。そういう方法で美しいものを繋いでゆくのも大切なことではないかと思うのです。

CREDIT

Styling & Text : 井伊百合子
Photo: 森本美絵
Edit: 上條桂子

Why decorate?

日常生活で、お祝いの場で、お悔やみの席で、人はいつの時代でも何かを身につけ、自らを飾っています。何故、人は飾るのでしょうか? スタイリストの井伊百合子さんにさまざまな「装飾品」を紹介していただき、モノと歴史、背景について語ります。写真は森本美絵さんです。

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